【実施報告】星を調べに飛び立とう!~宇宙の研究者と話をしよう~

3月11日(日)に、SciNeth初の研究者トークイベント「星を調べに飛び立とう!~宇宙の研究者と話をしよう~」を開催しました。
予想を上回る多くの方にお申込みいただき、ありがとうございました。とても風邪が流行っていた週で、残念ながら当日欠席になってしまった方も多くいらっしゃいましたが、会場は60名を超える参加者で賑わいました!

 

 

 

 

 

 

今回は、今年JAXA(宇宙航空研究開発機構)が手がける、二つの惑星探査計画にスポットをあてて、宇宙の星を調べるということをテーマにしました。

ゲストはお二人。
まずは日本とSkypeで中継トークをしていただいた、情報通信研究機構 鹿島宇宙センターの布施哲治先生。
布施先生はこども向けの宇宙の本も多く出版されていて、日本では幼稚園から大人まで、幅広い年代に宇宙のお話をされている研究者です。今回は、はやぶさ2と小惑星リュウグウについてお話いただきました。日本は夜、オランダは朝。そんな時差と地球と太陽の話や、リュウグウがどうやってできた星なのかという具体的な説明もしていただきました。先生のネクタイの柄が、宇宙の模様だったの気づいた人いるかな!?

 

二人目は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の早川基先生。
早川先生は、今年打ち上げ予定の水星探査機のプロジェクトマネージャーをされています。これは日本とヨーロッパの共同プロジェクトで、オランダにある欧州宇宙技術研究センターに出張中のところお越しいただき、水星の謎や水星探査計画についてお話いただきました。水星は調べるのが難しい星、調べれば調べるほど、よくわからなくなる星という、近いようで意外とまだ謎が多い星ということにみなさんびっくりされていました。

 

 

 

 

 

 

お話の後は、小惑星リュウグウ想像コンテストの作品を書いたり、水星探査機への応援メッセージ寄せ書き、水星探査機の名前の一般公募に応募する名前を考えたりと、それぞれの宇宙への思いを形にしていただきました。

 

 

 

 

 

 

水星探査機への応援メッセージや、探査機の愛称募集などは、早川先生にお持ち帰りいただき、日本のJAXAへ届けていただきました。応募してくれた方のお名前や寄せ書きは、電子データにして探査機本体に搭載され、水星まで一緒に旅をします。

 

そして今回のトークイベントですが、布施先生が地元茨城県のFM鹿島で担当しているラジオ番組で放送されることになりました!当日の様子の収録、また会場のみなさんから寄せられた宇宙の質問に答えていただきます。放送日は別にお知らせしますね。インターネットで、オランダからも聴けますのでお楽しみに!(鹿島市では、給食の時間に放送されている学校もあるそうです。)

 

日本では科学館のイベントや研究所の一般公開などで、研究者の話を聞く機会というのは、探せばたくさんあるのですが、海外で生活していると、「日本語で」という点が難しくなります。(オランダでも秋に全国の大学や研究所の一般公開イベントがあります。オランダ語や英語で解説を聞くことになりますが、また近くなったらご紹介しますね。)

しかし今回のようにSkypeを使って、日本にいる研究者とリアルタイムで話をするということが、今では簡単にできるようになりました。ぜひ今後も、こういった機会を設けたいと思います。さっそく参加者アンケートでは「恐竜や深海生物の話を聞きたい」といった意見をいただきました。他にもこんな分野の研究者の話を聞きたい!というリクエストがあったら、ぜひ教えてください。

 

また、水星探査機はまもなくオランダから、発射基地のあるギニアへ移送されますが、打上から水星到着・水星の調査の期間、まだまだ長い道のりです。この間も、日本からJAXAの研究者の方がオランダに来る機会があるということで、また宇宙の話を聞く機会が作れるんじゃないかと思います。どうぞお楽しみに!

 

さて、早川先生のお話にもありましたが、水星探査機が水星に到着して、データを送ってくるまで、あと7年近くかかります。中学生・高校生の参加者が、将来大学で宇宙の研究をして、早川先生と一緒に水星の新しい発見をする、なんてこともあるかもしれません!

そして布施先生が宇宙に興味を持ったきっかけは、こどもの頃にご両親が買ってくれた宇宙の図鑑や、連れて行ってもらったキャンプで見た星空だったそうです。

参加者の方からは、親子で参加できてよかった、家族で宇宙の話で盛り上がった、という感想もいただきました。
今回のイベントが、参加者のみなさんにとって、宇宙のことを少しでも身近に感じてもらうきっかけになれば嬉しいなと思います。

 

 

(海)

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