先日のサイエンスクッキングで宇宙食のおはなしをした時に、国際宇宙ステーションの紹介をしました。国際宇宙ステーションには現在、6名の宇宙飛行士が常駐しており、様々な宇宙実験を行っています。今年12月からは、日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんがそのメンバーに仲間入りする予定です!
さて、その「国際宇宙ステーション(通称:ISS)」ですが、なんと地上からも肉眼で見えるんです!
ISSは地上400kmの上空にあり、90分で地球を一周するスピードで地球の周りをぐるぐる回っています。ちょうどタイミングが合うと、まるでゆっくりとした流れ星のように、空をすーっと移動するISSを見ることができます。
私は以前日本で、こちらのサイトを参考に、ISSの通過する時間と方向を調べて見たことがあります。
「きぼう」を見よう(宇宙航空研究開発機構 宇宙ステーション・きぼう 情報広報センター)
オランダでもいつ見られるか調べられるかなぁと思っていたところ、科学館に勤めていた時の同僚がすてきなアプリを教えてくれました!
開発元:Toriningen Co.,Ltd.
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このアプリでは、現在地からISSやその他人工衛星等の見える時間、方向などを知ることができます。そしてAR技術を使って、携帯のカメラ画面に重ね合わせて、見える星の名前などをリアルタイムに表示することができます。(カメラ画面に他の情報が重ね合わせられて見えるは、ちょうどポケモンGOみたいな感じですね。拡張現実(Augmented Reality)の略でARと呼ばれています。)
こちらの情報から、今後1週間のうち、私の住んでいるアムステルフェーンでISSが見やすい日をピックアップしてみました!
10月1日(日)20:54 南南西の方向 仰角63.8° 等級-3.7
10月3日(火)20:46 西の方向 仰角78.8° 等級-3.9
10月5日(木)20:38 西の方向 仰角81.4° 等級-3.9
仰角とは、空のどのあたりの高さかを表しています。握りこぶしを縦にして、自分の体の前にまっすぐつきだした時の親指あたりがだいたい仰角10°。なので「仰角60°」だと、握りこぶしを6個上に重ねたくらいですね。トントントンと、自分の握りこぶしを上に重ねていって、およその位置を見つけておきましょう。(もちろんアプリを使うと、携帯カメラで空をかざしながら実際に見える位置を表示できます。)
等級とは、星の明るさを表しています。数字が小さいほど明るく、もっと明るくなると-(マイナス)表示になります。なので、-3と-4では、-4の方が明るく見えます。夜空にひときわ明るく光り、ぱっと見つけやすい金星が、だいたい-4.7等級です。ISSは日によって見える明るさが違いますが、等級を調べて明るく見えやすい日を選べば、おそらく簡単に見つけられると思います。飛行機のようにすーっと移動して、ぱっと見えなくなってしまいますが、飛行機と違って点滅はしません。
オランダも暗くなるのがだいぶ早くなってきましたね。
日本でも、夏よりも冬の方が空気が澄んで星空観察に向いていると言われていますが、オランダだと暗くなるのがなおさら早いので、夜更かしせずに夜空を見られていいかもしれない(笑)(その前に、オランダの場合、晴れているかっていうのが問題になりそうだけど・・)
私もオランダでISS観察は初挑戦なので、無事に見ることができたら、またご報告します!
(海)