中秋の名月が近づくと、夜空を見上げる機会も増えつつ、考えるのは「あぁ、お団子作ろう・・・」ということ(笑)日本にいると、ニュースやスーパーの品ぞろえの変化などでも季節の行事を意識できますが、海外にいるとそうもいかず…。私なんかはうっかり忘れがちですが、少しでも子どもたちに日本の文化を伝えようと、季節の伝統行事を大事にしているご家庭も多いかと思います。
さて、このお月見団子ですが、オランダで手に入る材料でも作れるんですよ!
用意するのは、アジア系スーパーで売っている「粉」。AlbertHein XLなんかでも手に入るかもしれません。
同じようなパッケージの「粉」ですが、色によって種類が違います。
緑色が「もち米粉」、青色が「米粉」、赤色が「タピオカ粉」です。
普段白玉団子を作る時は、緑のもち米粉を水で練って茹でるだけで、簡単においしい白玉団子が作れます。でもこれだと、ちょっとなめらかで柔らかすぎる。なので青色の「米粉」も少しミックスすると、弾力があってお団子らしい食感になります。いわゆる「だんご粉」というのは、まさにもち米粉と上新粉(米粉)を混ぜたものなんですね。
こういった粉の種類による違いを詳しく調べたサイトがあったので、FaceBookページで紹介しました。
白玉粉、もち粉、上新粉、だんご粉の違いを知ろう
そしたら、記事を見た方が実際におうちで作ってくれました!
それによると、もち米粉と米粉を同量ずつ混ぜたものだと出来上がりは少し硬くなったそうです。でもそれをフライパンで焼いたらすごく美味しかったということでした。すばらしい~!
市販のだんご粉は、もち米粉と米粉を同量ずつ混ぜているようです。なんで硬くなるのか。これは私の推測ですが、おそらく米粉の材料となるお米の違いなんじゃないかと思います。ということを考えていたら、ちょうど解説記事を見つけました!
お月見団子のおいしい科学、団子の粉のナゾを解く
これによると日本のお米、ジャポニカ米はでんぷんのうち、83%ほどがアミロペクチンという「もちもち度」に関するタイプ。一方、タイ米などのインディカ米ではアミロペクチンは77%と、もちもちっぷりが下がります。ちなみにでんぷんのうち、100%がアミロペクチンというめっちゃもちもちタイプなやつが「もち米」です。
というわけで、オランダで買える「粉」は、おそらくタイ米が原料になっていて、同じ米粉でももちもち度が少なめで、硬くぱさつきやすくなるのかもしれません。なのでもち米粉の割合を増やすと、日本のだんご粉に近づくんじゃないでしょうか。
他に柔らかさでいうと「保水力」もポイントになります。これは材料の中で「水をがっちり取り込んでおく力」。身近な食材では、砂糖は保水力の高い材料です。なので、もち米粉+米粉+砂糖を混ぜた生地で作れば、さらに柔らかさをキープしたお団子になります。
ちょうど先のリンク先でも、砂糖を入れた生地や、かぼちゃを入れた生地を紹介していたので、かぼちゃ入りを作ってみました。そしたら、時間がたっても柔らかくてほんのり甘いお団子ができました!
次は、粉の割合を変えて、ベストな配合のだんご粉を目指してみたいと思います!
ちなみに、みたらしタレを作る時に必要な「片栗粉」は、どこのスーパーでも簡単に手に入りますよ~。aardappelzetmeelという商品は、いわゆるじゃがいもでんぷん、つまり片栗粉です。だいたいコーンスターチ(maizena)と同じ棚に並んでいます。